遺族厚生年金等の見直し

★改正ポイント

  1. 遺族厚生年金における受給権発生に係る年齢要件の男女差の解消
  2. 現役期の子のない妻に対する遺族厚生年金の有期化及びこれに関連する高齢期の所得保障
  3. 有期化に関連する遺族厚生年金における収入要件の見直し
  4. 長期要件該当の遺族厚生年金・既に現行制度による遺族厚生年金を受給している方の取扱い・将来の受給者を想定した時間軸の視点
  5. その他年金制度における男女差の解消

<参考>子のない配偶者に対する現行の厚生年金の支給イメージ

遺族年金の男女の要件の違いについて

  1. 遺族基礎年金については、父子家庭も給付対象としたことで、男女差は解消済み。
  2. 遺族厚生年金には、残された配偶者の受給要件における男女の違いがあるが、

  ・養育する子がいる場合には、子に遺族厚生年金が支給されるため、事実上、男女差はない

  ・養育する子がいない場合には、支給対象となる年齢や給付内容に差が存在

遺族年金の男女の要件の違いについて

【遺族年金制度の支給対象者】

  • 遺族年金は、世帯の生計の担い手が死亡した場合に、その者によって生計を維持されていた遺族の生活が困難にならないよう、所得保障をする仕組み。
  • 遺族基礎年金の支給対象者は、子のある配偶者又は子となっている(子に対する遺族基礎年金は生計を同じくする父母が存在する間は支給停止となる。)。
  • 遺族厚生年金の支給対象者は、妻(子の有無を問わないが30歳未満の場合は有期)又は子(配偶者が遺族年金の受給権を有する間は支給停止)、55歳以上の夫・父母・祖父母及び孫となっている。